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【スリッページの真実】知っているようで知らないFXについて
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前回の記事で見つけた「面白い発見」についての記事となります。
前回の記事を読んでいることを前提として記事を書いておりますので読んでいない方は前回の記事をお読みください。
今回も前回と同じく特定の証券会社を1か月ほど調べた結果となりますので、他の証券会社でも同じ結果になるとは限りません。
この場で、テストを行った証券会社名を公表することはしません、気になる方は個別に連絡をいただけたら回答いたします。

内容

スプレッドが大きいときに仕掛けを行うとFXではスリッページ(注文時の価格と確定価格の差)が大きくなることが知られています。
前回スプレッドが大きく開いた際に取り引きを行うEAの検証を行いましたが、その試験の最中にスリッページの影響により0秒で決済がされているトレード(オープン時間とクローズ時間が等しい)が複数見つかったためその結果について調べてみました。

前提条件

今回は前回と同じくスプレッドが2.6pips以上に開いたときに仕掛けを行うEAを使用しています。
複数の条件を確認していたため、逆張り/順張り及びTP/SLの値が変更されているデータを合成して使用しています。
ただし、SLは一律に3pipsより大きいものを抽出しています。
また、テスト期間は2020年6月20日~2020年8月9日まで運用を行いました。土日を除くと35日間取引を行ったことになります。
すべての取引回数を合計しますと5116回となります。

スリッページによる0秒損切発生の確率

スリッページによる0秒損切(3pips以上の乖離)の回数は20回となりました。

上記は0秒損切が発生した時に3pips以上乖離した時を抽出したものとなります。

ちなみに、スリッページによる0秒損切は下記のようにエクセルシートにてオープンとクローズの時間が等しい場合に”0”と出力しカウントしております。

エクセルシートによる取引の確認方法

データの抽出の様子
上記の結果より、0秒損切は73回発生しておりました。
※余分の一回は0.5pips乖離による損切でした。

データは下記に置いておきますので興味のある方は個別に確認してください。
スリッページ検証データ

まとめ

今回の結果で私が一番怖いと思ったことは、今回のテストでは順張り/逆張りを同等のタイミングで取引しておりました。
もちろん、順張りと逆張りの回数は等しいです。
しかし、上記の結果を見て頂きますとスリッページが発生した時はすべて損失が発生しております。
スリッページの仕組みの説明は割愛しますが、スリッページは性質上良い方向・悪い方向のどちらにもズレる可能性があるものです。
しかし、今回はどちらにスリップが発生したとしても、証券会社のロジックによりトレーダーは必ず悪い結果で受けるように出来ておりました。
※例えば、どちらも「買い」で仕掛けたと仮定して下記のようにスリップしていることが分かります。
順張り時スリップ@仕掛けのタイミング→3pipsスリップ→購入価格はスリップ後の値となる。
逆張り時スリップ@仕掛けのタイミング→3pipsスリップ→購入価格は仕掛けのタイミングの値となる。
どちらの場合でも、3pipsの損失が発生した状態からトレードが開始されます。

証券会社も利益を得ることが目的であることは理解できますが、上記のように見えない部分で不利な条件をプレイヤーに押し付けるのは納得できないと個人的には感じました。

以上、ご付き合いいただきありがとうございました。
ぜひ、次回の記事もご覧になってください。

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